フリーランスとして適正に働ける環境へ

一人親方問題への対策

国土交通省は2012年度以降、社会保険加入対策を推進してきました。これは、老後の生活や怪我時の保障など技能者に対する処遇改善を図るとともに、法定福利費を適正に負担する企業による公平・健全な競争環境を整備する目的です。

建設企業への対応

○社会保険の加入に関する下請指導ガイドラインの改訂
明らかに偽装一人親方に当たる例や10代や20代の一人親方についての記載
明らかに実態が雇用形態であるにもかかわらず、一人親方として仕事をさせている企業を選定しない等の記載事業者性を確立した「適正と考えられる一人親方」の記載
○建設業許可部局による立入検査において一人親方問題への対策等の周知
建設業法における立入検査で、一人親方問題の対策や一人親方と適正に請負契約を締結するようリーフレット等で周知建設業法第19条第1項に基づき、一人親方と契約書の取り交わしの徹底を要請

技能者への対応

○各種リーフレットの改訂
現場入場を管理する元請企業や一人親方本人が「一人親方とはどのような技能者か」を分かりやすく理解してもらえるように、リーフレットを改訂・発行
○現場入場するときの確認
確認の機会としては、例えば、新規入場者教育のための新規入場者調査票等を端緒として、確認することも考えられる
「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」では、元請企業は下請企業に対し、一人親方との関係を記載した再下請負通知書及び請負契約書の提出を求めているが、その際に以下の確認を行う
• 現場作業に従事する際の実態や、働き方の自己診断チェックリストを用いて技能者本人にヒアリングを行う
• 場合によっては個人事業主としての開業届や報酬に関する書類提出を求め、雇用契約締結の指導等を行う
• 一人で請け負うことができる範囲の仕事量かどうかの確認を行う
○一人親方が適正に請負契約を締結するための取組
一人親方が事業者と請負契約を締結する際、建設業法第19条第1項に基づき、契約書の取り交わしの徹底を要請
「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」について周知
○建設キャリアアップシステムを活用した対策の検討
一人親方として事業者登録及び技能者登録をする際の基準を検討(仮)