一人親方の皆様へ...適正な団体の選び方(1)

1.事務処理能力のない一人親方団体は?

一人親方団体の承認基準に「その団体の事務体制、財務内容などからみて労働保険事務を確実に処理する能力があると認められること」とあります。

しかし、最近は営利目的で設立している団体が増えています。この営利目的設立により、各都道府県労働局も困惑しているようです。

この事務処理能力のない団体の見分け方!健康診断の受診フォローをしない団体が多いようです。

2.労災事故時の手続きが有料の団体は?

会費が安い団体は、労災事故時の手続き費用を「有料手続き」にしているところが多いようです。

このことを伏せているか、説明をしない傾向にあります。

例えば「労災事故処理負担金」と称して労災事故時の手続きを有料としている団体や、「重大な事故の申請は有料となる」と小さいフォントで記載している団体もあります。

一番大変な時に「有料」です。

ぜひ、労災事故時の手続き費用が「無料」の団体を選びましょう。

3.カード決済を推奨している団体は?

各都道府県労働局に確認したところ、一部の労働局より「特別加入制度上思わしくない。」との回答がありました。

特に東京労働局は「思わしくない」という見解のようです。

(危ない一人親方団体の見分け方は簡単です。事務所が東京都内にある団体は、承認もその住所地のはずです。なぜか隣接県です。特にカード決済推奨団体は、隣接県が多いようです。)

「思わしくない」とする理由はいろいろあるようですが、

「特別加入」制度は、一人親方の皆さまから労災保険料をお預かりし、代行して国へ保険料を納付する立場にあります。迅速かつ適切にお預かりした労災保険料を納付することを国から要請されている関係上、クレジットカードは馴染まないと考えています。

そのほか、加盟店規約違反の可能性もあります。

クレジットカード決済の手数料(会費等)と銀行振込みの手数料(会費等)が違う場合は、加盟店規約により禁じられているようです。

三井住友VISAカード&三井住友マスターカード「ご利用代金にカード手数料を上乗せした金額をお客様へご請求することや、1回払い・リボルビング払い時における「カード利用は○○○円以上から」等の利用制限(下限設定)を行うことは、加盟店規約により禁じられております。」

JCBカード「加盟店との契約で、カード取り扱いの金額・時間帯に制限を設けることは禁止されております。 加盟店の業態により事情はございますが、万が一そのような行為があった場合は、加盟店に是正指導を行いますのでカード裏面のカード発行会社までご連絡ください。」

(詳細はその団体とクレジット会社との契約内容次第ですので、100%NGと断言できるとまでは言えません。クレジット会社にしても、収益になるとなれば、特例を認めざるを得ないで契約することも可能性としては0ではありません。ただ、基本的には加盟店違反と考えて良いでしょう。)

3.国税庁のホームページによると、社会保険料控除の対象となる保険料として「労働者災害補償保険の特別加入者の規定により負担する保険料」とあります。

つまり、社会保険料控除により、一人親方の皆様の保険料は、社会保険料控除になります。その場合、その適用を受けようとする年分の確定申告書に一定の事項を記載した届出書を添付する必要があります。

年1回「証明書」または、領収書(労災保険料と会費、手数料を明確に別けたもの)を発行しているか確認が必要なようです。

分割払い、クレジットカード決済を推奨している団体は、税法上も問題のある手続の可能性があります。

4.分割払いを推奨している団体は?

分割払いは、法的根拠がありません。法律は、3分割のみです。各都道府県労働局に確認したところ、一部の労働局より「思わしくない。」との回答がありました。

会費が安い!

分割払いだから!

東京労働局は「思わしくない」という見解のようです。

5.キャンペーンと称して会費を安くしている団体は?

一人親方団体は、各都道府県労働局に対し、規約を提出し、承認を受けます。

規約に書かれた会費を変える場合には、総会を開催し、規約変更の届出をしなければならないようです。

このような安易な「会費」の変更は、一部の労働局より「特別加入制度上思わしくない。」との回答はがありました。

特に東京労働局は「思わしくない」という見解のようです。

6.一般社団法人は公益法人ではありません?

「公益性は問われない」社団法人を一般社団法人と言います。

従来の「社団法人」と異なり、事業内容に公益性がなくても設立できます。

公益性があるとは、不特定かつ多数の人の利益を増やすことを目的としており、個人や特定のグループのみの利益を目的としていないということです。

公益性がなくても設立できるのが、「一般社団法人」なのです。

私たちは、このようなことから、労働保険事務組合が運営母体の一人親方団体を推奨しています。

一人親方の皆様が、労災保険に加入する場合、業務の種類に応じて、加入時に健康診断が必要となる場合があります。

最近、健康診断を必要な業務に携わっていながら、次のような「恐ろしいことば」を加入希望者から伺います。

  • 「受けたことがない!」

  • 「そんなことを言われたのは初めてだ!」

  • 「少しだから大丈夫だと言われた!」などなど

これが、本当に補償を受けることができない、掛け捨ての労災保険になってしまう危険なケースです。

事  例

《Aさんのケース》

Aさん、40代。一人親方10年以上。アーク溶接を使用。

Aさん「この仕事を始めて20年。一人親方になって10年を超えるよ。」

共済会「健康診断が必要になります。受けていただけますか?」

Aさん「今までそんなこと言われたことない。おかしくないか。」

共済会「決まりですから受けてください。」

その後、Aさんは健康診断を受診した結果、「じん肺管理区分●」でした。

《Bさんのケース》

Bさん、50代 一人親方20年。有機溶剤(シンナー、トルエン)を使用。

Aさん「高校卒業してから、この仕事をしているから20年以上だよ。一人親方になって10年を超えるよ。」

共済会「健康診断が必要になります。協力していただけますか。ご自身のため、家族のためですから。」

Bさん「前の団体で少しだから大丈夫だと言われたよ。」

共済会「決まりですから受けてください。受診されないならお断りします。」

その後、Bさんは健康診断を受診した結果、「慢性有機溶剤中毒」でした。

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