一人親方労災保険を使うことのメリット、デメリット!

一人親方の皆さんが労災事故に遭った時、労災保険を使用すべきか悩む一人親方もいるかと思います。

労災保険を使用することは日常的に使うことではないため、受け取れる金額や申請方法など悩まれることが多いかもしれません。

また、労災保険を使用すると、「元請会社は嫌な顔をしないか」と不安を抱く方もいるでしょう。

労災保険を使うことは一人親方(被害者)であるにとってメリットがありますので、使える状況であればぜひ使いたい制度です。

労災保険は使っておいて損はない仕組みだといえます。労災保険は補償範囲が広く、労災保険を使用することはメリットが大きいように思います。

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労災保険を使用するメリットとは!

休業補償がお得

労災の怪我で仕事を休んだ場合、労災保険からは、4日目から給付基礎日額の6割が支払われます。

さらに、労災保険からは、旧不起訴日額の2割の「特別支給金」が支払われるのです。
労災から休業補償が6割、さらに特別支給金として2割もらえますから、最終的に被災者は、休業補償は8割(80%)もらえることになります。

治療費の自己負担がない

労災保険を使わないで治療を受ける場合、治療費は自己負担となります。

治療費が高額な場合や治療期間が長期にわたる場合には、この負担は決して小さくありません。

通常の怪我で医療機関を受診したとき、健康保険の場合、利用者の年齢に応じて、治療費のうち1~3割を自費で負担する必要があります。

それに対して、労災保険を使用すれば、原則として治療費の負担がありません。自己負担なく治療を受けられます。

一人親方にとっては、経済的メリットは大きいといえます。

労災保険では現物給付といって、金銭以外も療養の給付対象となるのです。この給付の範囲は、診察や薬剤の投与、手術、居宅での看護など幅広いものになっています。

ただし、デメリットもあります。

このような療養の給付(現物給付)を受けるためには、労働者災害補償保険法で規定された指定病院等を受診する必要があります。

指定病院等とは労災保険を取り扱う病院を指し、社会復帰促進等事業で設置された、もしくは労働局長の指定を受けた病院であることが要件です。

社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問看護事業者(「指定病院等という。」において行われ、指定病院等に該当しないときは、厚生労働大臣が健康保険法に基づき指定する病院等であっても、療養の給付は行われません。

ただし、一定の条件に該当すれば、指定病院以外を受診しても、事後的に治療に要した費用の補償を受けられます。

補償が手厚い

労災によって後遺障害が残った場合、労災保険を使えば、障害等級に応じて障害(補償)年金または障害(補償)一時金が支給されるため、万一の場合に手厚い補償を受けることができます。

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  1. 会費が安くても、労災申請をするときや、証明書の再発行時に「別途費用」を請求する組合や団体があります。
  2. 更新時に「更新料」が毎年必要になる組合や団体もあります。
  3. 安くても労災保険に関する知識や経験が浅く、手続きや事故対応に不慣れな組合や団体もあります。

労災保険を使うデメリットは無い

一人親方が、仕事中にケガをした場合、一人親方へ仕事を依頼した元請けには、親方のケガの治療費や仕事が出来ない期間の収入保障を行う責任はあるのでしょうか?

元請に責任はあるのか

最近では裁判を起こすことで元請会社に対して「安全配慮義務違反」による損害賠償が認められることはありますが、原則としては、一人親方が現場でケガをしても、元請会社が労災に関する補償をする責任や義務はありません。

あくまでも「判例」です。常にこのような「安全配慮義務違反」が認められるわけではなりません。

基本的には、一人親方が現場でケガや病気になっても、元請会社には一人親方の被った労災事故に対する補償を肩代わりする義務、責任はありません。

元請の労災保険は適用されるのか

元請会社が人を雇用していたり、下請会社の労働者として現場に入っているならば、労災保険に加入しています。

このことから、一人親方の皆さんの中には、「元請会社が加入している労災保険の対象になる」と官挙げている方もいるかもしれません。

残念ながら、元請会社の労災保険の適用を、雇用関係にない一人親方が受けることはありません。補償がないということです。

元請会社が加入している労災保険は、元請会社、下請会社と雇用関係にある労働者のみを対象としています。

一人親方は元請会社からの依頼で仕事をしていますが、雇用関係がありません。あるのは、建設工事の請負契約関係があるだけです。

一人親方の労災における補償は、任意加入のため、一人親方ご自身で加入していないということになります。

元請の証明は必要なのか

一人親方の皆さんが加入する一人親方の労災保険(特別加入制度)に加入した場合、もし工事現場でケガをした場合、どのような手続きになるのでしょうか?

  • 1)怪我をした ⇒ 元請会社に報告⇒ 一人親方の労災保険を使う
  • 2)怪我をした ⇒ 一人親方の労災保険を使う

2)の手続きになります。

元請会社に報告する必要はありますが、労災保険を使うための報告は必要ありません。

一人親方の皆さんが被災した場合は、必ずご自身で組合や団体へ連絡してください。

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特別加入の手続き

中小事業主↗

労働保険事務組合を通じて「特別加入申請書(中小事業主等)」 を所轄の労働基準監督署長を経由して労働局長に提出し 、その承認を受けることになります。
※労働保険事務組合は全国に9,224団体あります。(令和4年3月現在)

一人親方 ↗

特別加入団体を通じて「特別加入申請書(一人親方等)」を所轄の労働基準監督署長を経由して労働局長に提出し、その承認を受けることになります。
※特別加入団体は全国に3173団体あります。(令和2年現在)

お問い合わせ・お申込み

  • ※元請工事のない事業所のみとさせていただきます。元請工事がある事業所はお受けすることができません。
  • ※雇用保険関係の手続きは原則行っていません。ご相談ください。
  • ※社会保険労務士報酬は、いただきません。
  • ※会費を安くしていますので、一括払いのみとさせていただきます。