一人親方になったら税務署に開業届け提出していますか?

一人親方とは、主に建設業で自分1人だけ、あるいは自分と家族で事業を行う個人事業主をいいます。一人親方として独立すると、税務上どのような手続きが必要かまとめてみました。

■1)一人親方の税務署への提出書類

独立して一人親方になったら、管轄の税務署に開業届を提出する必要があります。その他にも提出しておくことで、確定申告を有利に進められる書類があります。開業時に、税務署へ提出する書類について見ていきましょう。

1)開業届 開業届は、「開廃業等届出書」といいます。事務所もしくは自宅を管轄する税務署に、原則として事業開始の日から1か月以内に提出します。

2)その他の書類 青色申告を行う場合には、「青色申告承認申請書」をその年の3月15日までか、1月16日以降に事業を始めた場合には、事業開始から2か月以内に提出します。家族を専従者とする場合には、「青色事業専従者給与に関する届出書」も同様の期限となります。減価償却は通常定額法ですが、定率法としたい場合には、確定申告期限までに「減価償却資産の償却方法の届出書」の提出も必要です。

■2)一人親方の青色申告のメリット

確定申告には、白色申告と青色申告があり、青色申告には簡易簿記と複式簿記による違いもあります。一人親方は、生計を維持する所得を得ることが一般的ですので、税務上有利な複式簿記の青色申告とすることがおすすめです。

1)青色申告の特別控除 青色申告の中でも一般的な複式簿記で帳簿を付ける方法では、必要経費とは別に、65万円の特別控除を受けることができます。簡易簿記では10万円です。

2)赤字を3年間繰り越せる 赤字となること業年度があった場合、損益を3年まで繰り越せます。黒字になった年も、前年まで赤字であったケースでは、損益が3年間通算可能となります。

3)家族の給与を全額必要経費として参入可能 家族や親族への給与は、白色申告の場合には、配偶者86万円、その他の親族は一人につき50万円と控除できる額が決まっていますが、青色申告では専従者として、給与全額が必要経費として認められます。配偶者など、家族で事業を行う一人親方のメリットは大きいです。

■3)一人親方の確定申告の方法

一人親方が事業によって得る収入は、報酬から必要経費などを差し引き、事業所得として確定申告を行う義務があります。確定申告には必要な書類が決められており、サラリーマンは課税されない税金の支払い義務も生じることがあります。

1)一人親方の税務署への提出書類 一人親方は事業所得の申告となりますので、「確定申告書B」を使用します。青色申告の届け出を出している場合は「青色申告決算書(一般用)」、白色申告の場合には、「収支内訳書」を添えます。報酬から源泉徴収されている場合には、支払先で発行される支払調書も必要です。

2)一人親方の支払う税金 一人親方は確定申告に基づいて、所得税と住民税、これらに加えて所得によっては、個人事業税と消費税を支払います。個人事業税は、事業所得が290万円以上の場合に課税対象となり、青色申告の特別控除は考慮されません。消費税は、前々年の売上が1000万円以下であれば免税業者となります。ただし、前年の1月1日から6ヶ月間で1000万円を超えた場合には課税対象です。

■一人親方の確定申告まとめ

一人親方は、サラリーマンと違い、確定申告の義務があります。確定申告の方法を理解し、期限内に早めに申告しましょう。