鋼製スロープの製作中に溶接棒が横腹に接触、感電

【労災発生状況】

この災害は、鋼製スロープ製作中に溶接棒により感電したものです。

 この元請会社は、建築用鉄骨の製造加工および建築現場での組立等を行っており、被災者は溶接工(一人親方)の一人です。

 当日の作業は、フェリーに車を乗降させるためのタラップに取り付ける鋼製スロープを工場内で組立製作する予定でした。

通常は4日程かかる作業をフェリーが入港する予定に合わせるため2日半で作業を行うことになり、被災者達は残業して今日中に完成するよう元請会社から指示されました。

 そこで、各作業者は、設計者から渡された図面に基づいてそれぞれの作業を開始しました。

 被災者は経験が浅いので日中は他の溶接工に付いて鉄骨に組立用の穴を開ける作業を行いました。

 午後6時から1時間休憩して夕食を取ったのち作業を再開し、被災者は引き続き同僚溶接工に付いてスロープの仮溶接作業に従事しました。

しかし途中で当同僚溶接工が別のスロープの組立作業に移ったので、被災者は一人で溶接作業を行っていました。

 午後10時20分頃、当同僚溶接工が被災者から5mほど離れた場所で作業をしていたところ被災者の「すみません」という声が聞こえたので振り返ってみました。

すると被災者が鋼製スロープの内側でうつ伏せに倒れていたので直ぐに駆けつけ背中に触れたところ「ピリッ」と感じました。

 そこで、当同僚溶接工は、同僚に溶接機の電源を切るよう指示し、その後数人で被災者をスロープの外他の側に引き出して救急車で病院に移送されました。

 なお、当日(7月中旬)は蒸し暑かったので、被災者が着用していたTシャツ、作業ズボンは相当濡れており、皮手袋も湿っていました。